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糖尿病と腸内環境の意外な関係

2016/09/20 健康
この記事は約 9 分で読めます。
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現代は美味しいものにあふれていますが、それと同時に多くの人を悩ませているのが、糖尿病です。

甘いものばかり、脂っこいものばかりの食生活を送っていたら、いつのまにか血糖値が上昇し、糖尿病に…という人も少なくありません。そんな糖尿病を改善、予防するのに、腸内環境が深い関係があることが最新の研究でわかってきました。

そんな糖尿病と腸内環境の関係についてご紹介します。

 

そもそも、糖尿病とはどんな病気???

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糖尿病とは血糖値が高くなる病気で、簡単にいうと、上手くブドウ糖を取り入れられない病気です。糖尿病になると、ブドウ糖がエネルギーを必要としている細胞の中に運ばれなくなり、血液の中にあふれてしまいます。

どうしてそのようになるのかといえば、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが足りなくなったり、うまく細胞に作用しなくなるからです。インスリンは、体の中で唯一血糖を下げるホルモンで、食後に血糖が上がらないように調節する働きがあります。また、血液中のブドウ糖を体の細胞に送り込んで、エネルギーに変えたり、脂肪やグリコーゲンに変えて、エネルギーとして蓄えておくようにする働きがあります。

ブドウ糖をコントロールしているインスリンが不足したり、うまく作用しないと、ブドウ糖が細胞に取り込まれなくなり、血液中のブドウ糖が使えなくなってしまいます。そのため、血糖値が上がってしまい、そして、筋肉や内臓にエネルギーが運ばれないため、全身のエネルギーが足りなくなってしまいます。

つまり、インスリンがすい臓から分泌されない、またはその量が不足している、分泌されているのに十分に作用しないなど様々な原因で慢性的に高血糖になるのが糖尿病です

 

糖尿病の原因は???

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糖尿病には主に1型、2型、そして妊娠性糖尿病があります。それぞれ原因が異なります。

1型糖尿病は、本来自分の体を外敵から守る免疫系が、インスリンを分泌するすい臓のベータ細胞を異物と判断して、誤って破壊することから発症します。その原因は正確には分かっていませんが、遺伝、自己抗体、ウイルス、食品などがあげられていますが、いまだに解明には至っていません。


2型糖尿病はインスリンが十分に分泌できない、あるいはインスリンはあるけど十分に作用しないという状態で、その原因は、遺伝、年齢、肥満、生活習慣がありますが、最も大きな影響を与えるのはやはり生活習慣です

妊娠糖尿病は、妊娠によるホルモン変化や、遺伝、肥満が有力な原因です。発育する胎児に栄養を供給する胎盤はいろいろなホルモンを多量に分泌します。これらのホルモンは胎児には必要ですが、母体のインスリン抵抗性を高めるものがあります。こういったホルモンの変化が原因と考えられています。

 

糖尿病の症状は???

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糖尿病の最も代表的な症状は3つあります。

  • しきりに多量の尿が出る
  • やたらに喉が渇く
  • 何もしないのに体重が落ちてきた

といった症状です。

さらに、こういう症状があって、空腹時血糖値126mg/dl以上、または随時血糖値200mg/dl以上、またはHbA1C 6.5%以上であれば、糖尿病と診断してよいことになっています

症状がなくて血糖値のみの判定の場合、別の日に行った2回以上の検査の結果を見て診断されます。

 

糖尿病の一般的な治療方法は???

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糖尿病の治療法には、食事療法、運動療法、薬物療法がありますが、食事療法が最も基本になります

 

食事療法

健康な人が一番長生き出来る食事をします。その人の身長に合わせた理想的な(健康で長生きできる)体重になるような食事で、かつ栄養のバランスが重要です。

糖尿病の人では、毎日同じカロリーの食事をすることが重要です。そして、1日の必要量を3回以上に配分(例えば、朝・昼・夕・間食に配分)します。

一般的には朝食:昼食:夕食=1:1:1.2程度が適当です。間食は時間を決めて、一回に80Kcal(1単位)程度を1~2回/日とします。

 

運動療法

運動療法は薬と同じと考えて下さい。

運動する時間と運動する量は、毎日一定になるようにして、長続きする方法で、少しずつ根気よく続けます。

1日に1~3回食後30分~1時間に開始し、15~30分の歩行が有効です。体操も組み込んで下さい。足の悪い方は、イスに腰掛けて、手足の体操をするだけでも効果があります。

食事前(空腹時)の運動はさけ、合併症のある人は、合併症に合わせて運動量を減らします。

 

薬物療法

■内服薬について

最近いろいろな種類の薬が出てきています。血糖を下げる薬、糖分の吸収を遅らせる薬、インスリンの働きを良くする薬などです。作用の弱い薬から強い薬まで色々あり、患者さんの糖尿病の程度により医師が処方します。

しかし、食事療法が基本です。また、インスリンの代わりになる薬はまだ出来ておらず、糖尿病がひどくなればインスリン治療が必要となります。

■インスリン治療について

糖尿病はインスリンの作用不足で起こる病気ですから、インスリンはある意味で糖尿病の特効薬であると言えます。インスリンは内服では腸で分解され効果がなくなりますので、現在のところ注射療法しかありません。

しかし、最近のペン型注射器は非常に扱いやすく、細くて短い針を使用しており、注射の際の痛みも非常に少なくなっています。

合併症が起こる前にインスリン治療を開始し血糖のコントロールを良くすると、合併症を予防出来ます。反対に高血糖状態であるのに、インスリンを嫌がって血糖コントロールが悪いまま放置すると、合併症が急速に進んでしまいます。

インスリンは血糖コントロールを改善し、合併症の予防はできますが、進んでしまった合併症を治す薬ではありませんので、合併症が進む前に使用を開始しなければなりません。

 

糖尿病も予防できる!?腸内フローラに効く薬が開発中!

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今、糖尿病治療にも腸内フローラが注目されています。

関連:健康・美容のために必ず知っておくべき「腸内フローラ」入門


糖尿病(生活習慣病が原因となる2型糖尿病)は血糖値のコントロールがうまくできないため、次第に全身の血管が傷んでしまう病気です。特に細い血管をたくさん持つ腎臓はダメージを受けやすく、老廃物を排出できなくなり、重度の糖尿病になると、人工透析が必要となります。

健康診断で特にひっかかったことがないから、大丈夫と思っている方もたくさんいますが、初期の糖尿病は一般的な健康診断では発見できないケースが多いのです。厚生省が2012年に発表した「国民栄養調査」によれば糖尿病とその予備軍は2050万人、なんと日本人の6人に1人にのぼります

ですから、この国民病とも呼べる糖尿病を予防するためにも、腸内フローラが大切なのです

簡単に説明すると、痩せている人に存在する腸内細菌が作る脂肪を過剰にたまるのを防ぐ物質は、体内のインクレチンというホルモンを分泌させる力があります。そしてこのインクレチンというホルモンはすい臓に働きかけ、インスリンの分泌を活発にします。実際に現在、インクレチンは糖尿病治療薬として使われています。このような効果が実際に認められています。

このように腸の働きは、糖尿病を予防するなどの健康にも大きく関わってきます。つまり痩せ腸内フローラにすることで、糖尿病を予防、改善へと導くことができます

 

腸のバリア機能を強化して、糖尿病を予防しよう!!!

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腸内フローラのバランスが崩れてしまうと、腸のバリア機能が著しく低下します。腸のバリア機能が低下すると、腸のさまざまなものが、血液中に入ってくるようになります。こうした状態を“漏れる腸”と呼び、英語では“リーキー・ガット”と呼びます。

実は今、この“漏れる腸”が重大な慢性病、つまり糖尿病を引き起こす原因になると考えられるようになってきました。

関連:毒素が腸から漏れると万病のもと???

 

2014年、順天堂大学と、ヤクルトの共同研究によると、糖尿病患者の血液中には、「生きた腸内細菌」が存在していました。この血液中に腸内細菌がいることはいいことなのでしょうか。それとも、悪いことなのでしょうか。

これは、基本的に悪いことです。

血液中に生きた細菌がたくさんいたら、「敗血症」という危険な状態になり、死に直結します。ただ今回みつかった細菌の量は敗血症を引き起こすほどのものではありません。

この研究では、ヤクルト中央研究所が開発した、ごくわずかな細菌でも検出できる特殊な装置を使って行われています。この装置を使うと、糖尿病でない人も50人中2人、血液から生きた細菌が見つかりました。しかし糖尿病患者では、その数がなんと7倍にもなりました。50人中14人も血液中に細菌が見つかりました。

通常、腸内細菌は、腸の壁にブロックされ、血液中に侵入することはできません。しかし、腸のバリア機能が低下し、“漏れる腸”になってしまうと、細菌が血液中に侵入してしまうと考えられます。細菌の侵入を許してしまうような“漏れる腸”は糖尿病を悪化させる大きな要因となっている可能性があります

そもそも糖尿病は糖を分解するインスリンを分泌する「すい臓」が悪くなる病気、というわけではありません。インスリンの働きが悪くなってしまうことが原因で引き起こされるのが糖尿病です

ではインスリンの働きが悪くなる原因は何なのでしょうか。それは全身の炎症のせいであると考えられるようになってきました。

炎症とは、人の体の中でおきる、「戦闘状態」のようなものです。例えば、悪い菌が体に侵入すると、その周囲は菌との戦闘状態となり、赤くなって腫れてしまいます。糖尿病患者では、全身の血管が弱い炎症状態になっていることがわかってきました。

炎症を引き起こしている周囲の細胞では、インスリンがうまく働かない状態になります。そのため、全身の炎症は、糖尿病の引き金となります。

脂肪細胞が肥大化すると、さまざまな有害物質を出して糖尿病を引き起こしますが、その有害物質の中には、炎症を増悪させる物質も含まれます。そして全身の炎症状態を招くのは、肥大化した脂肪細胞だけではありません。外敵である細菌も当然、炎症を引き起こします。

糖尿病患者は血液中のLPSという物質の濃度が高いことがわかっています。LPSは腸内細菌がだす毒素の一種です。腸のバリア機能が衰えて“漏れる腸”になってしまうと、こうした毒素が血液中に漏れ出してしまいます。

「腸内細菌が出す毒素が全身の血管を弱い炎症状態に導き、糖尿病の引き金となる」ということが最新の研究でわかったことです。

腸のバリア機能を強化するためには、腸内環境を整えることが重要です

ぜひ糖尿病を予防、改善するために、食物繊維を多めに、発酵食品を積極的に摂取する食生活を送りましょう

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