1. TOP
  2. 腸閉塞の基本。腸閉塞の症状と診断、治療法とは?

腸閉塞の基本。腸閉塞の症状と診断、治療法とは?

2016/08/14 知識
この記事は約 8 分で読めます。
fukutsu (4)

腸閉塞と聞くとあまり私には関係ないように思っていませんか。単純なイメージで腸閉塞はお年寄りがなるもの、普段は健康だから関係ない病気と思っている方が多いのが腸閉塞という病気です。

そんな腸閉塞について、基本的な知識や治療方法や予防方法についてご紹介します。

 

腸閉塞ってそもそもどんな病気?

shutterstock_138667103

 

私たち人間は口から食物を食べて、 胃、小腸、大腸を通って消化・吸収され、便となって肛門から排泄されます。さらにその過程では、口では唾液が分泌され、胃では胃液によって消化されます。こういった消化液が、1日になんと数リットルも胃腸の中に分泌されます。そういった分泌液はさらに小腸や大腸で吸収されて、余ってしまった分は便とともに排泄されます。


この消化、吸収の過程で、消化液や食べ物やにも物が小腸や大腸で詰まってしまった状態が、腸閉塞です

腸が拡張して張ってくるため、おなかが張って痛くなり、肛門の方向へ進めなくなった腸の内容物が口の方向に逆流して吐き気を催し、嘔吐したりします。腸閉塞はお腹の痛みだけではなく、吐き気、嘔吐を伴うので、かなり特徴的な病気ともいえます。


一般には高齢者に多い病気ですが、年齢や性別に関係なく誰にでも起こる病気です。高齢なると自覚症状も現れにくいため、重症化する危険もあります。また、乳幼児にも多く、命の危険を伴うこともある怖い病気でもあります。

 

腸閉塞の種類

03ef857d85e3cae9eae3401bd3469d34_m

 

腸閉塞(イレウス)とは腸が何らかの原因でつまってしまった病気です

その腸閉塞には原因によっていくつかの種類があります。


腸閉塞は腸の内側が機械的に障害されてしまったために発症する「機械的イレウス」と、腸を支配している神経や腸に栄養を与えている血流が悪化して、ぜんどう運動が悪化することによって発症する「機能的イレウス」に分類されます。腸閉塞は、機械的腸閉塞の方が圧倒的に多いとされています。

 

 

腸閉塞の分類による機械的イレウスは、更に単純性イレウス(閉塞性腸閉塞)と複雑性イレウス(絞扼性腸閉塞)に分類されます。

単純性イレウスとは、腸管への血流障害、血行不全を伴わない腸閉塞の事です。

複雑性イレウスとは、腸がしまってしまうことによる血流障害や血行が悪くなってしまっている腸閉塞です。

 

ではもう一つの腸閉塞、稀に発症する機能的イレウスについてもご紹介しましょう。

機能的イレウスは、更に麻痺性イレウスと痙攣性イレウスに分類されます。

麻痺性イレウスとは、腸が麻痺して、強い腹痛が伴います。

痙攣性イレウスは、鉛中毒などによって痙攣症状を伴う腸閉塞のことであり、腸管が収縮することによって腸管内容の移動に支障をきたす腸閉塞のことです。

 

腸閉塞の原因は何があるの???

e8514e4274db2644098f7a7343d9aa2f_m

 

腸閉塞の原因は、主に腸の外側にある場合と内側にある場合の2つがあります。

腸の外側に原因がある場合、腸外側から圧迫されてしまったり、ねじれてしまっています

大腸がんの手術などの開腹手術を受けたことのある患者さんは、合併症として、腸と腹壁、腸同士の癒着が必ず起こります。その癒着部分を中心に腸が折れ曲がったり、ねじれたり、癒着部分でほかの腸が圧迫されたりして腸が詰まる場合が最も一般的です。そのほか、高齢の女性では、大腿ヘルニアと呼ばれる脱腸の一種でも腸閉塞になります。

腸の内側に問題がある場合は、大腸がんが主な原因になります

さらに便秘が重症化してしまって、便が排出されないと腸閉塞の原因となります。

 

腸閉塞の症状にはどんなものがあるの???

b24ad6f6e521b030d26cf6bc127c9096_m

 

腸閉塞には主に以下のような症状があります。

  • 突然の激しい腹痛
  • 吐き気、嘔吐
  • お腹の張り

腹痛は強い痛みが起こり、その後少し良くなるということを繰り返す「疝痛(せんつう)発作」が起こります。


嘔吐物は最初、白色で透明な酸っぱい胃液や黄色の苦い胆汁です。しかし、進行するにつれて、腸の内容物となり、下痢便のような色合いで便臭を伴うようになります。吐いた後は腹痛が楽になりますが、また同じ吐き気が出ます。ただし、絞扼性腸閉塞では、激しい腹痛が休まることはなく、時間とともに顔面蒼白、冷汗、冷感もみられ、脈や呼吸も弱く速くなり、ショック状態になるので、すぐに救急車を呼んで治療を受ける必要があります。

 

腸閉塞の検査と診断はどのよう行われるの??

5c3a9e8966fab29bd3bcc11c674b95ea_m

 

腸閉塞の検査はX線、超音波、CT検査があります。

絞扼性腸閉塞と鑑別診断が必要があります。絞扼性腸閉塞と診断された場合は、緊急に手術が必要です。

 

腸閉塞の治療方法の種類

b44037311e6d8f5325b861a0297ac694_m

 

絞扼性腸閉塞でなければ、ほとんどは手術以外の方法(保存的治療)で治ります

食事や飲水を中止し、胃腸を休め、十分な補液を行います。病状が進行して、腸の張りが強くなった場合は、鼻から胃や腸まで管を入れ、嘔吐のもととなる胃や腸の内容物を体の外に汲み上げます。腸の張りが少なくなれば、腸から吸収され快方に向かいます。おならや便が出れば、腸の通過障害は一応治ったことになりますが、腸が詰まった原因、つまり癒着や腸がはまり込んだおなかのくぼみは治らないため、再発の危険は残ります。

手術的治療は、おなかを切ることで新しい癒着をつくることになり、腸閉塞にいっそうなりやすくしてしまうため、避けるのが一般的です。手術が必要な場合は、腸の血管が圧迫されたり、ねじれたりする絞扼性腸閉塞や、保存的治療を1週間以上続けてもよくならない場合、何度も腸閉塞を繰り返す場合などです。

 

もしかして腸閉塞かも!??どうすれば???

86dcfe4902b017164481040136c3a7f3_m

 

腸閉塞の疑いがあると思ったら、早めに病院を受診しましょう。勝手に治るということはないので、はやめはやめに胃腸科や外科を受診しましょう。

また、大腸がんなどの手術をした方は腸閉塞のリスクが高いですから、定期的な検診を受けたり、食事内容は柔らかく、消化のいいものを食べるようにすることが大切です。

 

腸閉塞の予防方法とは???

 

腸閉塞は普段の食事や生活を見直すことで予防することができる病気です。ですから今日からでもできる予防方法をご紹介します。とくに開腹手術を受けたことのある方は参考にしてください。

  • 便秘を放置しない

便秘になれば当然、腸はつまります。ですから便秘を改善して、毎日、便を出すことが大切です。そのために必要なことは、「腸内環境を整える」ということです。腸内環境を整えるためには、善玉菌を積極的に摂取して、善玉菌のエサである食物繊維をしっかりと摂取することが大切です。また発酵食品はとても腸内環境を整えるには効果が高い食べ物ですから、積極的に摂取しましょう。

関連:善玉菌の基礎知識と腸内環境を改善する役割まとめ

  • 腸内環境を正常化させる

毎日便を出すためには、腸内環境の正常化が非常に大切です。排便がされず腸内に便が残った状態が続くと、悪玉菌は増殖をするため、腸内環境が悪い→便が出ない→より腸内環境が悪化する…という悪循環を繰り返すことになります。ですので、しっかりと腸内環境を整えるために、発酵食品などの乳酸菌を多く含んだ食事、特に和食を中心とした食事を心がけましょう。

  • 乳酸菌サプリメントを取り入れる

足りない乳酸菌を補充するために注目したいのがサプリメント。毎日の食生活にプラスするだけで、足りない乳酸菌をしっかりと補充することができるため、腸内環境の改善には非常に優秀なアイテムだといえます。乳酸菌が配合されたサプリメントは、様々なブランドから多数発売されています。自社で研究・開発した特殊な乳酸菌を配合しているなど、どのサプリメントも工夫を重ねられています。なかなか食欲がないときや、仕事などでバランスのとれた食生活を送るのが難しい場合はサプリメントの力を借りるということも大切です。

関連:乳酸菌の基礎知識と腸内環境を改善する役割まとめ

  • 消化しやすい食品を食べる

食べ過ぎや早食いは腸の働きを悪化させ、腸閉塞を誘発しやすくなります。水分をこまめに取り、消化の良い食べ物を選ぶように心掛けましょう。また腸閉塞の再発予防にも、食事療法が特に重要です。ゴボウ、セロリ、ゼンマイ、たけのこ、フキなどの不溶性食物繊維は、腸に負担がかかるので避けるようにしましょう。

消化しやすい食品の一覧は以下になります。

【消化しやすい食品】

  • 肉類…豚肉、皮なし鶏肉、鶏ささみ
  •  魚類…白身魚
  • 卵…鶏卵、うずらの卵
  • 豆類…豆腐、高野豆腐、こしあん、ひき割り納豆など
  • 乳製品…牛乳、ヨーグルト、チーズ、スキムミルクなど
  • 穀類…軟飯、お粥、食パン、うどん、マカロニ、スパゲティなど
  • 芋類…じゃがいも、サトイモ、長芋など
  • 果物…りんご、もも、バナナ、缶詰類、コンポートなど

 

  • 腸閉塞はストレスも原因になりえるので気をつけよう!!!

食生活の管理だけでなく、ストレスを溜めないことは、腸閉塞予防に繋がります。ストレスが溜まると腸内環境を整える善玉菌が減少。代わりに病気や体調不良の原因となる大腸菌などの悪玉菌が増殖します。これにより、便秘など腸閉塞に繋がる症状を引き起こします。とはいえ便秘は、腸閉塞の直接の原因にはなりませんが、腸内環境を整えることは、腸閉塞を引き起こす大腸がんを未然に防ぐことに繋がります。ストレスの多い時期や環境に身を置く場合は、上手な発散法を考えるなどの工夫を忘れないようにしましょう。

  • 定期健診も腸閉塞の予防には必須!!

大腸がんは腸閉塞の原因となります。早期に発見することが何よりも大切なので、定期的に病院や検査機関等で検診を受けるようにしましょう。

 

腸閉塞は一度かかってしまうと、どうしても繰り返してしまう病気です。また絞扼性腸閉塞は命の危険も伴うくらいとても怖い病気です。


腸閉塞は予防することができます。予防には普段の食生活がとても重要です。日頃からバランスのとれた食生活をして腸内環境を整えるようにしましょう。特に開腹手術の既往がある方はより積極的に予防を心掛けましょう。

\ SNSでシェアしよう! /

注目記事を受け取ろう

fukutsu (4)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

の人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

ライター紹介

編集長

編集長

この人が書いた記事

  • chou (7)

    新発想!腸に注目した最新の妊活用善玉菌育菌サプリ スルーラがすごい!

  • 腸内環境と不妊症の関係とは?妊娠しやすい体を作る腸活入門

  • food (9)

    酵素ドリンクが腸にいい5つの理由

  • NO IMAGE

    ケフィアとは?ヨーグルトとは違うの??

関連記事

  • chou (12)

    自閉症には腸内細菌が深く関係していた!!?

  • shutterstock_138667103

    クローン病の基本。クローン病の診断と治療法とは?

  • 398221

    腸内環境を悪化させる食べ物まとめ

  • fukutsu (4)

    過敏性大腸炎の基本。過敏性大腸炎の症状と診断、治療法とは?

  • chou (9)

    悪玉菌の基礎知識と腸内環境を改善する役割まとめ

  • 納豆菌の基礎知識と腸内環境を改善する役割まとめ