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過敏性大腸炎の基本。過敏性大腸炎の症状と診断、治療法とは?

2016/07/10 知識
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fukutsu (4)

通勤や通学途中ですぐにお腹が痛くなる、大切な試験や仕事のときに限ってお腹が痛くなる、そんな経験はありませんか。もしかしたら、その症状は、過敏性大腸炎という病気かもしれません。

最近現代人に増えている、過敏性大腸炎についてわかりやすくご紹介します。

 

過敏性大腸炎とはどんな病気??

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最近内科の病院では、過敏性大腸炎と診断される患者さんが増えてきているそうです。一度は耳にしたことがある、過敏性大腸炎とはどういった病気なのでしょうか。

過敏性大腸炎は、がんや、潰瘍、炎症性腸疾患のようなレントゲンや内視鏡により形態的な異常が見つかる病気とは異なり、機能的疾患と呼ばれています。機能的疾患と聞くとわかりにくいですが、つまり、腸には傷やできものなどの異常がないにもかかわらず、腸が正常に機能しない病気です。

この過敏性大腸炎は、消化器科受診患者の半数近くを占めていると考えられる程多い疾患です

さまざまな検査を受ける者の、検査で異常が見られないために適切な治療が施されないことが少なくありません。患者さんはもちろん、お医者さんも困っている病気が過敏性大腸炎なのです。

 

過敏性大腸炎の症状とは??

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過敏性大腸炎にはどういった症状があるのでしょうか。

過敏性大腸炎の症状は以下のように分類されます。

  • 便秘型

腹痛があり、便意があっても便が出にくく、ウサギの糞のようなコロコロとした便が出ます。腸の内容物を運搬するぜん動運動が低下し、また大腸のS状結腸という部分に異常な収縮運動が起こるため、便がせき止められてしまいこの様な便になると考えられます。

  • 下痢型

慢性の下痢がつづき、便に粘液が混ざることはありますが、血便はなく、また下痢による体重の減少は見られません。腸の動きが活発で、内容物が急速に運搬するぜん動運動が出現しやすいためにこのような便になると考えられています。特に、胃に食物が入ると大腸が動きやすくなっていて(胃-腸の反射の亢進)食事毎に下痢の発生することが一般的です。

  • 下痢便秘交替型

下痢の症状が数日つづくと、便秘の症状が出て、コロコロした便や細い便が出るといった症状が繰り返されます。それ以外にも、おなかがゴロゴロする、ガスがたまる、吐き気、嘔吐のほか、疲労感、頭痛、発汗、動悸などの自律神経失調の症状、不安感や抑うつ感などの精神症状を伴うこともあります。

 

過敏性大腸炎の原因は???

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過敏性大腸炎という病気は、月曜日の朝や、仕事の前、外出の前など、不安や精神的ストレスが加わる時に症状が出やすいです。つまり、ストレスによって腸管の運動異常が誘発され症状が出現するのです。一方、就寝中や休みを控えた週末あるいは楽しいことに熱中してストレスから解放されているときには症状があまりでません。

胃や腸には脳と同じ神経が非常に多く分布していて、脳と同様に「考える臓器」ということができます。

また、胃腸と脳は自律神経によりつながっています。従って、脳が不安や精神的圧迫などのストレスを受けると自律神経を介してストレスが胃や腸に伝達され胃腸の運動異常を引き起こし、腹痛や便通異常が発生します。ストレスの悪循環によって、一度、ストレスの負荷により腹痛を起こして下痢をしてしまうと、ストレスの経験が引き金になってお腹に注意が集中するようになり、少しの痛みでも感知して症状が悪化してしまいます。すなわち、ストレスや不安は痛みを感じ易くするため(痛みの閾値を低下させるため)ますます腹痛が増強し、この腹痛がさらに不安を増幅させ下痢や便秘が悪化するといった悪循環を形成します

 

過敏性大腸炎は20~30代に多い!!!

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最近、若い世代のビジネスマンに過敏性大腸炎が増えています

特に夏は過敏性大腸炎が引き起こされやすい時期ともいえます。もともと胃腸が弱い人にとって、夏は要注意シーズンです。ただでさえ体力の消耗が激しいところに、下痢を繰り返したりすると、肉体的にも精神的にも疲労してしまい、症状が悪化・慢性化する可能性も十分ありえるといいます。

なかでも、20代の男性に多く見られるのは、下痢型です。通勤電車の中で腹痛が起こり、駅のトイレに駆け込む、というのが典型的な症状です。大事な商談中でも我慢できない便意が起こって、中座せざるをえなかったり、営業車の運転中に腹痛が起こったりというケースもあります。

そもそも、どうして下痢が引き起こされるのでしょうか。

過敏性大腸炎は、口から入った食べ物は、まず胃に送られ、胃酸によって消化され、ドロドロの状態になる。それが十二指腸を経て小腸へと進み、体内に吸収され、その残りカスが大腸へと進み、適度な水分が吸収されたものが便となり、排泄されるのですが、ところが、何らかの原因で、大腸での水分吸収が十分に行われないと、水分量の多い便が排泄される、つまり、下痢になる、というメカニズムで発症します。

過敏性大腸炎の場合は、大腸のぜん動運動が盛んになるため、腸の内容物の水分が十分吸収されず、下痢状態で排泄されるケースが多いのです。

また、便秘はその逆で、大腸のぜん動運動が減少することで、内容物が腸内にとどまる時間が長くなり、その間に水分が吸収されて、硬く小さな便となる。さらに、大腸のS状結腸という部分に異常な収縮運動が起こり、便がせき止められるため、便が出にくく、出てもウサギの糞のようなコロコロとした便になってしまいます。

下痢と便秘、症状は正反対だが、どちらも、腸の運動異常が原因となります

 

過敏性大腸炎のチェックリスト

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レントゲンや内視鏡検査をしても、形状的な異常が見つからないのに、明らかに便通に異常があるのが、過敏性大腸炎です。消化器科を受診する患者でもっとも多い症状と言われるわりに、適切な診断、治療がなされていないケースも多いのが現状です。

次のチェック項目で、ぜひ、自分が過敏性大腸炎かどうかを確認してみてください。

■過敏性腸症候群チェック

  • 腹痛を伴う下痢(便は泥状、粘液が出ることも)
  • 便秘、あるいは便秘と下痢を交互に繰り返す
  • 時折、うさぎの糞のような便が出る
  • 排便後は腹痛が収まることが多い
  • 排便後、残便感はあるが、便は出ない
  • ガスがたまりやすい
  • 午前中の腹痛が多く、午後からは回復する
  • 体重の変化はなく、食欲も普通にある
  • すぐトイレに行けない状況で症状が出る
  • 睡眠時や休日には症状が出ない
  • 症状が1ヶ月以上持続している

 

過敏性大腸炎の診断とは??? 

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消化器系の検査を受け、器質的病変(腫瘍、潰瘍、炎症性腸疾患等のようにレントゲンや内視鏡で見つかる形態的な異常)がないことを確認します。さらに、ストレスが症状に影響しているか否かを分析して治療に役立てます。いずれも、専門医のいる医療期間で行うことをお勧めします。

除外的診断:便検査、血液検査、レントゲン検査、内視鏡検査で器質的疾患がないことを確認します。

ストレスの分析:人間関係などのストレスが存在するか否か確認します。存在する場合その問題と症状との関係を検討します。

 

過敏性大腸炎の治療はどういったもの?

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まず、この病気の発症、原因、病態を理解し、医師と協力して信頼関係のもとそれぞれの症状に応じて治療を進めることが必要です。回復へのポイントはストレスの悪循環を断ち切ることです

ストレスの分析と対応

症状の発生状況を具体的に理解しましょう。生活のサイクル、その日の気分、環境や行動の変化などが、便通異常や腹痛などに影響があるか否かを分析します。原因が精神的なストレスであれば、医師と話し合い、リラックスした生活をして、ストレスから解放された生活を目指します。

生活指導

リラックスした生活を目指すため、日常生活の見直しも必要です。軽い運動、スポーツや趣味を活かしたストレスの発散、十分な休息・睡眠をとるようにしましょう。また、物事に対して100%を望まず、75%で満足する「75点主義の実践」に努力します。よりリラックスしたプラス思考で上手に疾患と付き合うことが大切です。これも簡単にできるものではありません。しかし、この病気を克服するためには大切なことです。

食事療法

便秘型:食物繊維を積極的にとり、水分を十分にとるようにします。野菜は生より煮たりゆでたりしたほうが良いでしょう。また、食後は排便習慣を付けるために便意の有無にかかわらずトイレに行くようにしたいものです。

下痢型:お酒は下剤の作用があるため控えるようにします。各種香辛料にも腸の運動を活発にする働きがあるため制限するようにしましょう。

また、水分は十分に補うよう心がけてください。便秘型、下痢型いずれの場合も、暴飲暴食は避け、規則正しい食事を心がけます。

薬による治療

症状に応じた薬が処方されます。

  1. 下痢・便秘を緩和:下痢止め(下剤、整腸薬など)
  2. 消化管の運動機能を改善:抗コリン剤、粘膜麻酔薬、腸管運動調整剤など
  3. 抑うつ感が強い場合:抗不安薬、抗うつ薬、自律神経調整剤など

また、今ある薬では必ずしも全ての患者さんの症状を改善することができないため新しいメカニズムの薬剤の治験も進められいます。

 

腸内環境が良くなると80%の下痢は改善!  

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過敏性大腸炎はストレスが主な原因といわれるものの、過敏性大腸炎に悩む患者さんのほろんどが腸内環境が悪化しているといわれています。ですから、ストレス対策も大切ですが、腸内環境を整えることも大切です

腸内環境が整っている状態とは、腸内善玉菌の好むエサが充分にあり、善玉菌が悪玉菌よりも優勢に働いていることが大切です。したがって、腸内環境を改善するのに最も大切なことは「野菜中心の生活」を送ることです。

関連:腸内環境を整える!腸に良い食べ物13選!

生野菜や生のフルーツには、土壌菌といって、土にある菌が付着しています。これを体内に取り込むと、腸内環境は改善し、免疫力もアップすることが最近の研究にて証明されています。さらにキャベツやゴボウといった食物繊維を豊富に含む野菜を食べることで、善玉菌がエサを吸収でき、活発に働くことができます。

下痢が続く方のほとんどは、腸内環境が悪化しています。ですから、腸内環境をよくするために、野菜中心の食生活を心がけるようにしましょう。

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